COLUMN 採用お役立ちコラム

2019.07.09

内定辞退を防止するために心掛けたいこと

近年の採用担当者の悩みと言えば、内定辞退。結構な経費をかけて採用活動を行い、予定数を確保!これでやっと採用活動終了だ~と安心したのもつかの間、内定辞退が相次ぎ結局振り出しにもどる・・・なんてことになっていないませんか? この悩み、結構多くの企業で聞かれます。中には、内定者全員が辞退してしまったという企業もあるくらいです。人事担当のみなさんは、日々様々な苦労を重ねて採用活動を行っているわけですので、採用0だけは避けたいところだと思います。この採用活動は人事担当の腕の見せどころです。それ以上に内定辞退防止は、人事の力の差がはっきりと出る取り組みです。そこで今回は、内定辞退を防止するために心掛けるべきことについてお話しします。

目次

  1. 1.内定辞退防止=企業PRの場と心得よ
  2. 2.評価していることを学生に伝えよう
  3. 3.予定を伝えて不安解消!
  4. 4.まとめ

1.内定辞退防止=企業PRの場と心得よ

内定辞退防止に大切なことは、第一に学生と気持ちの部分でつながること、第二にその学生についてどの様な懸念要素があるのかを知ることです。なぜなら、企業がいかに学生を、一個人として理解しているかが内定辞退に大きく影響するためです。例えば、内定辞退には以下のような理由があげられます。

  • 1.その学生の大本命から内定が出た!(正直これはなかなか対応の仕様がない部分です。)
  • 2.内定後のフォローで不信感を抱いた(「思っていた雰囲気と違う」「内定連絡以降、企業からの接触がない」などです)
  • 3.先のイメージができず不安になる

などなど、内定辞退は時期やその学生の状況によって異なります。

内定辞退を防止するためには、これらの要因と学生の状況をしっかりと把握し、個別に対応する必要があるのです。重要なのは「あなたに入社してほしい」という熱い気持ちを伝えることと、社会人になる前の誰もが抱える「不安を解消」すること。この二つのポイントをしっかり押さえて頂きたいと思います。対応する際は、学生を大人数の中の一人としてみるのではく、一個人としてしっかり向き合い内定辞退防止をしていただきたいと思います。

2.評価していることを学生に伝えよう

内定を獲得した学生に話を聞くとよく聞かれる話の中に、「なぜ採用になったかわからない」「どこを評価されたのか知りたい、不安だ」などという声が聞かれます。これ、内定辞退を防止するための大きなキーワードだと思います!多くの人は自分のことを評価してくれる人に対して好感を持つものです。企業は「内定」という形で評価しているつもりになっていることが多いのですが、その気持ちは内定者には伝わっていないことが多いです。

ではどうすればいいのかというと、面接を通過する度に、どこが良かったのかということを本人にフィードバックし、内定を出すタイミングでも評価したポイントや入社後期待していることなどを伝えるのです。これをすることで、選考を通過するごとに学生の志望度は高まり選考中から内定辞退防止の効果が望めます。人事制度に当てはめて考えるとわかりやすいかもしれません。例えば、優秀な社員に対して昇給という形で評価したとします。しかし具体的に評価された事柄については本人に伝えていません。これでは、評価された本人はどこがどうよかったのか、今後自分のどこを伸ばして行けばいいのか具体的にわかりませんので困惑します。困惑したままではモチベーションも上がりません。これと一緒のことが内定者でも起こっているのです。

内定辞退防止の意味を込めて、本人に評価ポイントをフィールドバックする。それも熱意を持って伝える。ぜひ実践してみてください。

3.予定を伝えて不安解消!

内定者の不安としてありがちなのが、「今後の予定がわからない」「忘れられている気がする」という意見です。人事のみなさんから言わせると、内定を出したのだから次に連絡するまで学生生活を謳歌して欲しいということかもしれませんが、待たされている内定者は不安でしょうがありません。その不安が募り、企業への不信感に変わったり、友だちの内定者フォローの話を聞いたりすると隣の芝生が青く見え、内定辞退となってしまうという結果です。

これらの不安を解消するためには、たとえば2~3ヵ月に1回懇親会を開き接触の機会を作ったり、内定者にアルバイトとして入ってもらい実際に社内の雰囲気に触れてもらい、将来的に上司や先輩、同期になる人たちと関わる機会を作るなど、会社との接触機会を増やすと良いでしょう。もちろん、企業によって状況は違いますので、自社に合わせた対応を検討してください。

内定者は予想以上に不安を抱えています。極端な話、内定の連絡をもらっていても、このまま連絡もなく入社できないのではないかと不安に思っている学生もいるほどです。その不安は、今後の予定を細かく伝えることで解消できますので、少々面倒でも書面にして内定者に渡してあげると良いでしょう。

4.まとめ

やっと選考が終わったと思ったら内定者フォローを行い、同時に次年度の採用の準備を行い、その間も継続して内定者フォローを行う。人事の仕事における新卒採用は近年1年中忙しくなっており、人事担当者は息つく暇がないことかと思います。しかし、人材は企業にとって最も大切な資産です。営業の売り上げも、緻密な財務経理も、どのような業務においても人材あっての企業ですよね。
大切な企業の根幹ともいうべき人材の採用は、実は会社の中で一番責任ある核を担う仕事ではないかと考えています。今回お伝えした点を心にとめて、ぜひ熱意をもって内定辞退防止に取り組んでくださいね。