2019.07.29
新卒と中途で変わる!職場選びで気にするポイントの違いとは?
職場を選ぶにあたって、新卒・中途が気にするポイントは共通するものもあれば、同じ項目でも全くの別視点でみるものもあります。
質の高い採用を行うためには、採用サイトや求人広告などを活用する上でも、それぞれの注目するポイントを押さえたプロモーションをすることがカギとなります。
では、具体的に新卒・中途が参考にしているポイントにはどのような点が違うのでしょうか。
目次
- 1.新卒・中途が共通して参考にするポイントとは?
- 2.新卒が気にする職場選びのポイント
- 3.中途が気にする職場選びのポイント
- 4.まとめ
1.新卒・中途が共通して参考にするポイントとは?
企業文化に合い、そして活躍が期待できる人材を採用したいと思う人事担当の本音ではないでしょうか。
経営戦略として確かな人材を採用するには、求職者の視点を理解した上での適切なアプローチがとても重要です。
まずは傾向として、新卒・中途関わらず求職者が職場を選ぶにあたり気にする共通のポイントから考えてみました。
共通するであろうポイントは大きく分けて以下の5つです。
- ・業務内容
- ・給与、賞与
- ・勤務時間
- ・福利厚生
- ・会社の雰囲気
それでは、この5つを要素を含めて、新卒・中途ではどういった視点でどんなことに注目をするでしょうか。
新卒・中途と順番にピックアップしてみました。
2.新卒が気にする職場選びのポイント
「新卒」が気にするポイントですが、その傾向は「文系」「理系」でも変わってきます。
企業として採用したい理想の人物はどういう人なのか、その人の属性や考え方、視点を意識することは、求めている質の高い採用を実現する大きな一歩になるではないでしょうか。
~就活生(新卒採用)が注目するポイントと理由(例)~
■業務内容 |
自分の得意なことやアルバイト経験が活かせるか(文) 専攻分野・研究分野を活かせるか・その仕事でさらに追及していくことができるか(理) |
---|---|
■会社の雰囲気 |
自分の性格やタイプに合うかどうか 楽しく働けるかどうか(共通) 研究経験など同じような知識や体験をもつ仲間がいるかどうか(理) |
■給与、賞与 |
一定のラインを満たしているかどうか(個人の状況による/共通) 年功序列等ではなく、実力・成果で判断してほしい(営業系) |
■昇格、昇給 |
年功序列等ではなく、実力・実績で評価されるか(営業系) 大切だけど、やりたいことをつきつめていくことの方がもっと大切にしたい気持ちがある(理) |
■福利厚生 |
充実しているしているかどうか(共通) |
■勤務時間、勤務地 |
そこにしかない設備、環境があるかどうか。どれほど自分が使えるのか(理) 基本的には、どこでも構わないorできれば地元にいたい(共通) |
このように、文系・理系での差もありますが、やはり企業の求人情報と照らし合わせた際にどうなのか、というところもポイントです。
募集している仕事がどのような学校・学科卒の方がいるのか、またどのような先輩社員がいるのか、実際に働いている世代の近い人のエピソードなどをくみ取って、情報を提示すると良いでしょう。
3.中途が気にする職場選びのポイント
新卒の就活生と比べ、当たり前ですが基本的には前職(現職)があり、第2新卒等の若年層であっても社会を経験しています。
新卒学生の場合は大学までの経験と未来への漠然としたイメージでの理想がベースで職場探しをするのに対し、転職者(中途採用)の多くは「前職・現職と比べてどうか」「これからのキャリアビジョンに合うか」がポイントになってきます。
~転職者(中途採用)が注目するポイントと理由(例)~
- ■給与、勤務時間などを踏まえた待遇面
-
- ・前職と比較し、給与の変動がどれくらいあるか(できれば上げたい)
- ・勤務時間はどれくらいか(特に前職が長時間労働の激務で、それが理由で退職をした場合)
- ■勤務エリア
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- ・結婚をして家庭を持っている等であれば、できるだけ転勤したくない
- ・元々都会で働きたいと思っていたため、そのエリアにいくことができるのか
- ■社風や経営ビジョン
-
- ・漠然と「やりたい仕事」を追求するだけでなく、企業理念や社風の合う会社でビジネスに向き合いたい
- ・企業のビジョンに共感し、共に叶えたいと思ったため入りたいと思った
- ■裁量の大きさ・やりたい仕事か
-
- ・どうせ働くなら、末端の仕事ではなく自分自身で大きくモノゴトに携わる仕事がしたい
- ・前職では裁量が大きすぎて業務過多となっていたため、バランスの取れた会社で働きたい
- ■会社や従業員との相性
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- ・会社の風土やどのような経営陣、上司にあたる人物がいるのか気になる
- ■スキルアップ・キャリアアップができるか
-
- ・これまでの経歴で得た経験値を活かしたい
- ・転職するなら、次はさらに上のカテゴリー(役職・立場)で仕事ができる場所を探す
新卒に対する打ち出しや募集の仕方は「イメージ」や「未来像」の要素が目立ちますが、このように中途採用での注目ポイントはより明確に、現実的になっている場合が多いです。また、いわゆる「ハイクラス層」であれば、条件然り会社のビジョン然り、より具体性とそれに合わせた条件が必要となります。採用におけるコンテンツの制作・広告の原稿を考える上で、その職種における要項や求める条件・概要を明確に示すことが大切になります。
4.まとめ
ここまで、例と傾向を基にポイントをお話してきましたが、いかがだったでしょうか?
企業様によっては、「企業としての採用」という人括りになってしまっており、良く言えばどちらにも対応できるような打ち出しや施策で、結果的に新卒・中途どちらも苦戦している、という声も少なくありません。
求職者がどのような情報を求め、また基準を持っているかということを知り、それぞれに求められている情報を提供することで、企業にとっても求職者にとっても重要な機会損失・ミスマッチを防ぐことができると考えられます。
是非、今後採用活動をするうえでのコンセプトやキャッチコピーの考案などに、少しでもお役に立てれば幸いです。