COLUMN 採用お役立ちコラム

2021.02.04

コロナ禍で進むオンライン採用!新たな課題と対策は?

皆さんこんにちは。株式会社天職市場アナリストチームの島です。
今回は、最近お客様から相談されることが多くなったオンライン採用対策について、現状のデータや傾向の分析と、対策のフレームワークについてお話をまとめてみました。
コロナ禍の影響で、zoomなどを使ったWEB面接(オンライン面接)が普及し、入社直前までオンラインで採用を進める企業も増えてきました。また、経済への影響も業界によって差が激しく、人手不足業界ではすでに採用競争が激しくなっています。
このような環境の変化の中で、『採用を成功させるために必要な施策』とはなにか考えます。

■オンライン化が進む面接

まず最初に、コロナ禍の影響を受けて、急速に進む面接のオンライン化について数値を確認しましょう。

2020年の採用活動における採用方法について 大企業のオンライン採用導入が進む

上記の資料は新卒採用・中途採用での、オンライン採用の導入具合を調べた調査からの抜粋です。オンライン採用の導入は大企業でより進んでいる傾向にあり、採用面で大企業の優位が強まる結果となっています。

■若手の採用に強い「WEB面接」

WEB面接の導入は若手採用により大きな影響を与えています。

グローバル人材のオンライン面接意識調査 若手はオンライン面接対応の方が応募しやすい

こちらの調査は、WEB面接が応募者の年代別にどういった影響を与えるか調べたものです。WEB面接の導入は、求職者の応募にプラスの影響が出ることがわかっていますが、特に若手人材の応募には強く影響が出ています。

■WEB面接のメリットとデメリット

若手採用にはWEB面接が有利で、普及度からみて大企業の方が有利という現状が見えてきましたが、オンライン採用の具体的なメリットとデメリットはどういったものでしょうか。2つの調査のデータを比較して、WEB面接のメリットとデメリットを確認しましょう。

オンライン採用導入のメリット

WEB面接によって、求職者企業双方に大きなメリットがあります。

★共通のメリット

  • ・感染リスク回避
  • ・面接調整しやすい
  • ・遠方でも応募できる
  • ・時間、コストの有効活用

特に「面接日程が調整しやすい」「遠方でも応募できる」「時間、コストが有効活用できる」といったメリットは、コロナ後でも通用するメリットとなります。

新卒者オンライン採用の課題

一方で、WEB面接特有の課題も残ります。
訪問時と違い「お互いの雰囲気が伝わりづらい」「コミュニケーションがしづらい」といったデメリットは、大きなミスマッチの原因となります。

■ミスマッチを防ぎ募集効果を高めるためにすべきこと

WEB面接の導入によって危惧される「ミスマッチの増加」ですが、オンライン採用をしっかり組み立てることでミスマッチを防ぎ、さらに募集効果を高めることができます。
ミスマッチを増加させる要因となるのが、

  • ・幅広い対象に応募してもらいたいので求人内容が幅広く曖昧
  • ・応募人数を増やしたいので募集広告や媒体を手広く展開する

といった、応募数確保のための施策です。

応募しやすくするのはいいのですが、結果的にマッチしない人材の応募も増えることになります。これまでは、面接で直接人柄やスキルを確かめ、密にコミュニケーションをとることでミスマッチを防止してきました。しかし、WEB面接になることでこの見極めとグリップが甘くなりがちです。入社後のミスマッチや、採用したい人材の取り逃しにつながってしまいます。
オンライン採用で採るべき方策は、これまでの「誰でも応募できます」ではなく「あなたに応募してほしい」、欲しい人材を狙って採りに行くやり方です。

★オンライン採用ですべき方法論

  • ・欲しい人材にしっかり伝わる求人内容
    →より刺さる求人原稿をポジションごとに作る
  • ・欲しい人材にしっかり届く広告施策
    →ターゲットが見ているメディアを狙う
  • ・欲しい人材が必要としている情報を提供
    →WEBコンテンツのリッチ化
  • ・WEB面接で見せる内容の整備
    →面接用コンテンツ
  • ・欲しい人材が取れたか
    →採用施策の検証とブラッシュアップ

これらの採用マーケティングは、単発の取り組みで成果につなげることは難しいですが、長期的に採用を続けていくためにはぜひ仕組みづくりをしていきたいところです。

■まず最初に「欲しい人材」を定義する ペルソナ設定の重要性

先ほどの「方法論」では、繰り返し『欲しい人材』という言葉が出てきたことに気づかれたでしょうか。
オンライン採用では、広告・求人内容・採用コンテンツを、欲しいと思う人材に向けて『とがった』『刺さる』内容にする必要があります。マーケティングの用語では「One to Oneマーケティング」「パーソナライズド」といったりしますが、漁業に例えられたりもします。
漁業では、獲る魚によってやり方が全く違います。ある魚を捕るためには6月に巻き取り網を使って近海で漁をするけれども、別の魚は遠洋で一本釣りをする。それぞれやり方を間違えると1匹もかからない、といったところです。

漁業をする2人の男性の写真

採用マーケティングも、ターゲット人材が見るメディアや欲しがる情報がわかれており、適切な採用手法をとらなければミスマッチ人材が応募してくることになります。
このターゲット人材がどういった人なのか、しっかり定義するのが『ペルソナ設定』です。
年齢は何歳ぐらいか、性別は、居住地は、現在の職業や職歴は、生活パターンは、価値観や人間関係は……。こういった項目を明確にしていくことで、効果的な採用マーケティングの選択肢を選ぶことができるようになります。
逆に、欲しい人材がどういった人なのか定義できないと、採用が成功したのか失敗したのか、検証し見直すことができません。
広告施策や求人内容を見直す前に、まずは『ペルソナ設定』からしっかり取り組むことがミスマッチ防止の第一歩となります。

■オンライン採用に取り組んで採用を最適化

WEB会議を使った「WEB面接」を導入することで、非接触・非対面でリスクを減らした面接を実施でき、面接誘導・日程調整のしやすさは応募の増加につながります。
また、「録画面接」や「書類選考のWEB化」「チャットボットによるWEB接客」なども組み合わせることで、さらに採用の最適化と応募強化につながります。WEBサイトの訪問者からの応募率向上、即時対応による辞退の防止といった効果が見込めることに加えて、履歴書データのシステム入力など間接的な工数が圧縮できる点も大きなメリットです。
しかし、単純にオンライン採用の仕組みを導入すれば成功できるわけではありません。
採用のオンライン化を成功させ、ミスマッチを防止し採用の最適化を図るためには、WEB面接の導入だけでなく、採用全体の設計を整えていく必要があります。

ペルソナ設定 採用マーケティング 採用ブランディング データ分析・運用 採用成果の検証

ペルソナ設定:採用するべき人材の具体的なイメージ化
採用マーケティング:ペルソナに沿った募集手法の選定と集客
採用ブランディング:求める人材を惹きつけマッチング率を上げるWEBコンテンツ
データ分析・運用:採用サイトを中心にマーケティングとコンテンツのデータ分析
採用成果の検証:選考・採用後の評価を踏まえたコストと成果の検証

オンラインを前提とした採用は、「ただ求人媒体に掲載して当たりを待つ」やり方から、「ターゲット人材がいる場所を狙って集客し、マッチする人材を応募させる」やり方、One to One マーケティングへと変化しています。コロナ禍をきっかけに、採用の最適化に向けて取り組むべき時期が来ています。

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