2024.12.10
「1on1を実施すると離職防止になると聞きましたが本当ですか?」採用Q&Aシリーズ
人材採用を担当するときに感じるちょっとした疑問。誰かにちょっとだけ聞きたい質問に一問一答でお答えしていくのが【採用Q&A】シリーズです。
今回のご質問は「1on1を実施すると離職防止になると聞きましたが本当ですか?」です。
Q:「1on1を実施すると離職防止になると聞きましたが本当ですか?」
A:1on1は効果の高い施策ですが他の面談と役割の違いを理解して実施しましょう。
アメリカのシリコンバレーにルーツがあるといわれる「1on1」は、日本では2012年にヤフーが導入したことをきっかけに広まったと言われています。国内の大企業では75%以上が実施しているという調査結果もあります。
1on1は社員のパフォーマンス向上と離職防止を目的に、上司/マネージャーと部下が一対一でコミュニケーションをとる場のことです。組織内の信頼関係が作られ、人材育成に効果が期待されます。
これだけ普及している1on1ですが「やってみたけど効果が無かった」「やり方がわからない」という声も少なくありません。
リクルートマネジメントソリューションズの調査では、1on1導入の効果として
・上司と部下のコミュニケーション機会が増えた 60.1%
・上司と部下の関係性が良くなった 40.9%
といったものが挙げられています。
しかし一方で
・上司の面談スキルの不足 47.2%
・上司負荷の高まり 44.6%
といった課題も挙げられています。
出典:【調査発表】1on1ミーティング導入の実態調査(リクルートマネジメントソリューションズ)
https://www.recruit-ms.co.jp/news/pressrelease/0000000372/
こういった結果の背景には、1on1の効果が高いと聞いたので「とりあえずやってみよう!」と勢いで始めた企業が多いことがあると考えられます。
では、1on1を効果的に実施するにはどうすればいいのでしょうか。
実施ポイントとして特に重要な点が2つあります。「目的の明確化」と「仕組み化と分析」の2点です。
1点目の「目的の明確化」は、「1on1」の目的が「部下のパフォーマンスを出すためにコミュニケーションをとる」ことであるという認識を共有することです。
上司と部下の面談は、評価面談のような「上司が部下を指導する」シーンになりがちです。こういうマインドセットでコミュニケーションをとろうとすると、上司から部下へ話しかける形になりがちです。しかし、1on1では部下の話を聞き出すことに重点を置かなくてはいけません。
2点目の「仕組み化と分析」は、1on1実施の際に準備する内容や実施の期間設定、議事録の分析などをルーティーンとして回すことです。実施日時を月1回60分で時間を固定したり、話す内容のテンプレートを提供したしりすることで、1on1実施の負荷が低減できますし、議事録についても録音とAI自動作成などを使うことで分析がしやすくなります。
継続的に実施できる仕組みを作ることが、1on1の効果を高めることにつながります。また、1on1の制度は採用コンテンツとして紹介することで、求職者向けのアピールにつながります。目に見える効果が出るまで時間がかかる取り組みですが、確実にプラスが見込める施策ですのでぜひ取り組んでみてください。
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