2025.06.18
「「メモ取ってる?」って聞いたら、部下の様子が変わりました……」採用Q&Aシリーズ
人材採用を担当するときに感じるちょっとした疑問。誰かにちょっとだけ聞きたい質問に一問一答でお答えしていくのが【採用Q&A】シリーズです。
今回のご質問は「「メモ取ってる?」って聞いたら、部下の様子が変わりました……」です。

Q:「「メモ取ってる?」って聞いたら、部下の様子が変わりました……」
A:思いがけない一言がメンタルにショックを与えているかもしれません。
Z世代の新入社員が入社し、コミュニケーションギャップに悩む上司人事担当も多いのではないでしょうか。
「メモ取ってる?」その一言、地味だけどけっこう効いてます。
上司としては「ちゃんと伝わってるかな?」「後で困らないように記録しておいた方がいいよ」くらいの軽い気持ちで言っただけかもしれません。でも、若手社員、特にZ世代にとっては、思っている以上にグサッと刺さることがあります。
たとえば──
「注意された……」
「信頼されてないのかも……」
「ちゃんと聞いてなかったって思われたのかな……」
など、頭の中で一気にネガティブループが始まってしまうケースも。
「メモ取ってる?」がパワハラに聞こえるワケ
実はこの一言、以下のような要素が重なると“指導”ではなく“攻撃”に聞こえてしまうことがあります。
その場の空気やタイミング:会議中や他の人の前など、場面によっては恥ずかしさが先に立ってしまう。
繰り返されることによるプレッシャー:「前にも言ったよね?」「なんで覚えてないの?」がセットになると、ダメ出し感が倍増。
一方通行な言い方:「こうしなさい」だけが強調されてしまい、納得の余地がなくなる。
本当に伝えたいのは「君を助けたい」という気持ち
多くの上司が伝えたいのは、「ちゃんと覚えてほしい」「困らないようにサポートしたい」という優しさのはず。でも、言い方次第でそれがまったく伝わらないのが人間関係の難しいところです。
じゃあどう伝える? 心が折れない言い換え例
❌「メモ取ってる?」
↓
✅「このへん、大事なとこだから後で見返せるようにしておくと安心だよ」
❌「これ前も言ったよね?」
↓
✅「前に話したところとつながる内容だから、メモと照らしてみると理解が深まるかも」
❌「覚えておいてって言ったよね?」
↓
✅「ちょっと情報が多かったかもしれないから、整理してメモにしとくといいよ」
こんなふうに、“あなたの成長を応援したい”というスタンスが伝わるだけで、同じ内容でも受け止め方がガラッと変わります。
最後に:必要なのは正解じゃなくて、安心感
若手社員は、まだまだ自信がない状態で仕事をしています。そんなとき、「ミスを減らしたい」「覚えたい」という気持ちはあるのに、うまく動けないことも多いもの。
そんなときに「詰める」のではなく、「一緒にやってみようか」「困ったら聞いてね」といった声かけがあるだけで、職場の安心感はぐんと高まります。
“メモを取るかどうか”は、スキルの話。でも、“メモを取るように言われたときの感じ方”は、人間関係の話です。
指導の場面こそ、関係づくりのチャンス。世代のギャップを超えてうまく成長の機会を作ってあげましょう。
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