COLUMN 採用お役立ちコラム

2025.07.01

Q&A

「初任給30万円が話題になっていますが引き上げないとダメですか」採用Q&Aシリーズ

人材採用を担当するときに感じるちょっとした疑問。誰かにちょっとだけ聞きたい質問に一問一答でお答えしていくのが【採用Q&A】シリーズです。
今回のご質問は「初任給30万円が話題になっていますが引き上げないとダメですか」です。

Q:「初任給30万円が話題になっていますが引き上げないとダメですか」

A:必ずしも30万円にする必要はありません。他社と横並びか、少し高めくらいの設定でも十分に学生にアピールできます。

最近、大手企業を中心に初任給を30万円前後に引き上げる事例がニュースで取り上げられ、話題になっています。確かに一部では、30万円台の初任給を提示する企業も出てきています。これまでの初任給水準と比べると格段に高く、メディアでも大きく取り上げられるため、あたかもそれがスタンダードのように感じられるかもしれません。しかし、実際にそこまで大幅な引き上げを行っている企業は少なく、あくまでごく一部です。
また、30万円という数字が適用されているのは特定の専門職や高度なスキルを求める職種のみであるケースも多く、全職種一律ではありません。

■就活生のホンネとは?
では、就職活動中の学生たちは初任給についてどう考えているのでしょうか。
就職活動中の学生は、当然ながら「高い給与」は魅力のひとつと感じています。しかし一方で、給与が高い分、仕事の負荷が重くなることへの懸念も持っています。実際の調査でも、多くの学生は「給与の高さ」よりも「安定性」や「働きやすさ」を重視している傾向があります。
そのため、無理に初任給を30万円に引き上げる必要はありません。業界平均や同規模他社と比較して「横並び」か「やや高め」くらいの水準であれば、多くの学生にとっては十分魅力的です。

■本当にアピールすべきことは
むしろ、学生に効果的にアピールできるのは、以下のような点です。

◎具体的な仕事内容とやりがい
漠然とした業務内容ではなく、入社後にどのような仕事に携わり、どのような社会貢献ができるのかを明確に伝えること。

◎成長できるキャリアパス
入社後にどのようなスキルを身につけ、どのようにキャリアアップしていけるのか、具体的な道筋を示すこと。

◎安心して働ける福利厚生
健康経営への取り組み、充実した休暇制度、育児・介護支援など、長期的に安心して働ける環境が整備されていること。

こういった就活生が本当に知りたいと思っている情報を提供することが、学生の心に響く採用アピールとなります。

もちろん、適正な初任給を設定することは重要ですが、必要以上に高額な初任給にこだわるよりも、学生が将来を見据えて安心して働ける環境や、成長できる機会を提供できるかを具体的に伝える方が、結果的に優秀な人材の獲得につながるでしょう。

採用活動において、初任給の話題に惑わされず、自社の魅力や強みをしっかりとアピールしていきましょう。

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