2025.09.25
【採用担当者向け】派遣会社にブランディングは必要?求職者に”選ばれる”ためのポイントを紹介
「どの派遣会社も同じに見られ、強みが伝わらない…」 「『価格競争』に、いつまで耐えればいいのか…」
派遣業界では倒産が過去最多ペースで進む一方、一部の企業は着実に成長を続けています。この差はどこにあるのでしょうか。その答えは、目先の営業努力や広告宣伝ではなく、中長期を見据えての「ブランディング」施策にあると弊社は考えています。
この記事では、派遣会社におけるブランディングとは何か、そして、厳しい市場の中で選ばれる存在になるための、ポイントを紹介します。
派遣会社にブランディングは必要なのか?
ブランディングとは、単にロゴやサイトを綺麗にすることではありません。自社ならではの価値を定義し、それを求職者に伝え、信頼を築く活動のすべてです。これが今、応募に左右するほど重要になっているのには、下記のような理由があります。
1. 「誰でもいい」から応募が来ない時代の到来
かつてのように、一つの求人に多数の応募があり、その中から企業が「選ぶ」時代は終わりました。今は、数少ない応募者からいかに「選ばれるか」という「リテンションモデル」へと転換しています。特徴のない、印象がない、その他大勢の派遣会社では、候補者の目に留まることすら難しくなっています。
2. 価格競争の末路は「倒産」
明確なブランドがないと、他社との違いは「価格」しかありません。しかし、人件費があがる中で、時給や手数料の値下げ競争を続ければ、利益が圧迫され、経営が行き詰まるのは明白です。事実、倒産する派遣会社の多くが、この価格競争の沼にはまっています。
3. 「派遣 vs 正社員」の比較に負けないために
Indeedなどの求人検索エンジンでは、派遣求人は正社員求人と横並びで表示されます。同じような条件であれば、候補者が安定した直接雇用を選ぶのは当然です。「正社員ではない、あえてこの派遣会社を選ぶ理由」を明確に提示できなければ、優秀な人材を惹きつけることはできません。
4. 求職者による「徹底的な情報収集」が当たり前に
現代の求職者、特にZ世代は、応募前後や面接前に、企業の情報を徹底的に調べるのが当たり前です。公式サイトや採用サイトはもちろん、SNSでの発信内容や、口コミサイトでの評判までくまなくチェックし、「この会社は本当に自分に合っているか」「誠実な会社か」をシビアに見極めています。求人広告の情報とSNSでの雰囲気が違ったり、悪い口コミが放置されていたりすれば、候補者は面接に来る前に、自ら選考を辞退してしまいます。透明性の高い情報発信ができていない企業は、候補者から選ばれる土俵にすら立てないのです。
ブランディングを成功させるポイント
では、どうすれば自社のブランドを構築できるのでしょうか。私たちは、以下の点を大事にしています。
ポイント1:自社のミッション・ビジョン・バリューの再認識
これが企業の軸となるはずです。「なぜこの事業をやっているのか」「どんな社会を実現したいのか」といった、企業の根幹にある想いを発信します。
ポイント2:「派遣スタッフアンケート」で自社の“強み”を発掘する
自社の強みがわからない企業は、内に眠る価値を知る必要があります。その強みを最もよく知っているのは、今まさに貴社で働き続けている派遣スタッフです。「なぜ、うちの会社で働いてくれているのですか?」というシンプルな問いをアンケート(サーベイ)で投げかけることで、「コーディネーターのフォローが手厚い」「希望のシフトを柔軟に聞いてくれる」といった、データに基づいた客観的な強みを発掘できます。
ポイント3:「3つの提供価値」から自社の戦う領域を定める
発掘した強みを基に、「求職者にどんな独自の価値を提供できるか」を再定義します。これからの派遣会社が取るべきモデルは、主に以下の3つに大別でき、自社の強みを活かせる領域を定めることが重要です。
● キャリア形成支援モデル: 専門領域に特化し、資格取得支援などで「どこでも通用する人材」への成長を約束する。
● ライフスタイル両立支援モデル: 趣味や家庭を尊重し、「残業ゼロ保証」や柔軟な働き方でプライベートを支える。
● 生活基盤サポートモデル: 家具・家電・Wi-Fi完備の寮や食事補助で、「仕事と生活の心配」をワンストップで解消する。
ポイント4:ブランドメッセージを言語化する
「誰に」「何を」提供するかが決まったら、それをシンプルで分かりやすい言葉にします。これは、貴社がスタッフと企業に提供する「価値」です。
例:「単なる仕事紹介ではない。あなたの理想の働き方を実現するパートナー」
例:「スキルを身に付け、成長できる派遣会社」
ポイント5:一貫した情報発信でブランドを“体現”する
ブランドメッセージが決まったら、それを様々なチャネルで一貫して発信し、認知と理解を広げます。
● 採用サイト: ブランドの「司令塔」として、強みや専門性、スタッフの成功事例などを掲載し、信頼の基盤を築きます。
● 求人原稿: AIに評価されるよう情報量を担保しつつ、ブランドメッセージを反映させた原稿で、他社との差別化を図ります。
● 採用SNS: コーディネーターの人柄や、職場のリアルな日常を「Vlog」などで発信し、人間味や親近感を伝えます。
ポイント6:「体験」でブランドを“証明”する
ブランディングは、広告やサイトだけで完結しません。登録から就業、就業後まで、スタッフ一人ひとりに対する関わり方が、より事実としてブランド力を高めます。良い「体験」はポジティブな口コミを生み、何よりも雄弁に貴社の価値を語ってくれます。
まとめ:ブランディングは、未来を切り拓くための経営戦略
派遣会社のブランディングは、単なるイメージ戦略ではありません。自社の提供価値を再定義し、それを必要とする人・企業に届け、信頼関係を築いていく、持続的な成長のための経営戦略です。
この取り組みこそが、厳しい市場から脱却し、「あなたにお願いしたい」と指名される存在になるための、最も確実な道だと天職市場は考えています。
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